第152回

堺市
鳳地区
長承寺
新調地車
入魂式


  
  
'14/05/06

 

堺市鳳地区長承寺の新調地車入魂式です。

地車はすでに搬入されていて
地車庫にて出発を待っていました。

大工:泉谷工務店 泉谷 浩文師
彫刻:木彫前田  前田 暁彦師


先代地車は大楠公と呼ばれる銘地車、
堺市大森へ嫁ぎました。

大鳥大社(美波比神社)へ向けて
鳳商店街を抜けていきます。

美波比神社前で神事。

地車正面。
彫物の多くは太平記を題材にされており、
先代の特徴を受け継いでいます。

特徴としては腰回りが上から縁葛、連子、土呂幕の3段、
同じ泉谷工務店の地車である和泉市寺門町の地車も正面は3段ですが、
長承寺は3方腰回りとも3段になっています。。< /p>

正面
 縁葛 :北畠顕家 豊島河原合戦
 連子 :北畠顕家 堺浜の合戦
 土呂幕:長承寺 雷井戸

「長承寺 雷井戸」は地元長承寺の伝説です。
昔、長承寺の近辺では雷が落ちることが多く、
長承寺の住職が境内に落ちた雷を法力を用いて捕まえ、
井戸中に押し込めたというお話です。
和泉市桑原にも同じような話が伝わっているのが
面白いところです。

右面
 縁葛 :新田義貞 山崎大合戦
 連子 :新田義貞 湊川出陣の場
 土呂幕:新田義貞 稲村ケ崎 龍神祈願

左面
 縁葛 :楠木正成 宇治合戦 平等院焼討
 連子 :楠木正成 天王寺出張の場
 土呂幕:楠木正成 湊川大合戦

腰回りは1面ずつ北畠顕家、新田義貞、楠木正成で
統一されています。

正面屋根まわり、
枡合は醍醐櫻

右面屋根まわり、
枡合は大塔宮 吉野四本櫻

左面屋根まわり、
枡合は 村上義光 錦奪返

竹の節は田楽法師。
後ろの摺り出し鼻には一休さんのとんちばなしが彫られています。

逆側の竹の節も田楽法師。
隅出すには長承寺の提灯を持つ獅子が見えます。

見送り下も凝ったつくり、
大工方のうちわを持った鬼がいます。

見送りの写真は撮れなかったので省略、
題材は千劒破城籠城戦です。
一般的には千早城と書かれますが太平記の記載にならい千劒破城。

入魂神事を終えてお披露目に出発。
神社出口のやりましです。

やりまわし。

ここまで見て帰宅、
長承寺の皆さん、おめでとうございます。

おまけ

野田

野田の地車を見物、
前年の入魂式では雨のためよく見れなかったので。

野田

平成二十五年新調
大工:井上 英明師
彫刻:木下 健司師

野田

正面枡合は天岩戸



野田

番号持は弁財天。
欄干は黒柿、同じ井上師の手がけた
岸和田市中北町地車を彷彿とさせます。
欄干にも細かく彫物が彫られています。

野田

正面土呂幕は九州征伐 千代川大合戦



野田

小屋根正面懸魚は素戔嗚尊大蛇退治、
上地車のようなごつい懸魚です。


野田

小屋根左枡合 船弁慶



野田

大屋根右枡合 木曾山中合戦 倶利伽羅峠の戦い



野田

土呂幕左面:賤ヶ岳 秀吉本陣 佐久間ノ乱入



野田

織台は九尾の狐



大鳥

昭和六年新調
大工:植山 宗一郎師
彫刻:一元 正師

堺で初めて新調された下地車です。

大鳥

この年の10月26日に昇魂式を迎え、
翌年からは新たな地車がお目見えします。
大工/彫刻は吉為工務店/木下彫刻工芸。


戻る